海野 千春

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勝則の妻であり、ちなつと千秋の母。

強い個人主義を持ち、家族であっても干渉しない。

問題が起きればそのとき対処すればいい、という自然体の姿勢で日々を過ごしている。

もっとも、海野家には大きな問題が起きること自体ほとんどない。

現在は専業主婦。

日中は自宅の大画面で映画を観ながら過ごすことを何よりの楽しみとしている。

水戸市内の団地で育ち、父は工場勤務、母はパートとして働く家庭環境で育った。

三人兄妹の真ん中で、兄は文武両道の秀才として知られ、現在は国土交通省本庁で要職に就く。

妹は高校教師として教育と研究に携わるなど、家族はいずれも高い能力を持つ。

本人も優秀であったが、経済的事情から大学進学はせず、高校卒業後に社会へ出た。

幼い頃の夢は、ハリウッドで映画監督、あるいは女優になること。

20代の頃にはオーディションに挑戦したり、自主制作映画にエキストラ出演するなど、夢に触れる経験も持つ。

現在は映画を“観る側”として満足しているが、心のどこかで再び学び直したいという想いも抱いており、

将来的に映画の専門学校に通うことを密かに考えている。

剣道・書道ともに有段者であり、いずれも社会人になってから自力で取得したもの。

表に出さない努力を積み重ねる芯の強さを持つ。

ちなつがロシア文化に興味を持ったきっかけは、千春がつけっぱなしにしていた映画から流れてきた、ロシアの風景とクラシック音楽だった。

その断片的な記憶が、後にちなつの進路や価値観に影響を与えていく。

多くを語らず、干渉もしない。

それでも家族に確かな影響を与え続ける、静かな存在である。